My Usual Life

その日一日の事を徒然なるままに書きます。

幻の完全試合

自己啓発本の古典、D・カーネギーの”人を動かす”が、

TwitterFacebookやE-mailなどの現代のコミュニケーションツールの使用を踏まえたエピソードを交えて改訂されました。

人を動かす2:デジタル時代の人間関係の原則

 

原本そのものが、今でも内容が色褪せることがないので、

今回の本にも大きな変更・追加はありません。

 

そんなわけで、原本を読んだ人も復習もかねて読んでみるにはいいと思います。

 

今日は、そんな新しく追加されたエピソードから、

「幻の完全試合」について書きます。

(野球に詳しくない人はごめんなさい)

 

完全試合とは、1試合、一人のランナーも出さずに、

淡々と27個連続してアウトをとるものです。

ピッチャーばかりが注目されますが、

エラーすら許されませんので、

味方の守備陣も含めたチーム全体の偉業です。

 

アメリカでは、1900年以降、

40万試合以上が行われていますが、

大リーグでの完全試合の記録は20試合程度です。

人が雷に打たれる確率より低いとのことです。

 

このエピソードは、

26人まで連続してアウトを取り、

27人目もアウトを取ったはずなのに

誤審のため完全試合を逃した

ベネズエラ出身の無名投手と

誤審を犯した審判の話です。

 

詳細は、”ガララーガ 完全試合”でGoogleしてみてください。

 

自分はネットの動画でその判定を見ましたが、

ぜんぜん際どいタイミングでもなく、明らかなアウトでした。

 

もちろん、判定を下した審判は、

自分のジャッジに絶対の自信があるので

どんなに責められても、判定を変えません。

それはそれでプロフェッショナルとして素晴らしいことです。

 

この後、この審判はすぐにビデオを確認し、

自分がやってしまった、取り返しのつかない過ちに気づきます。

そして、直接その投手に謝罪をします。

 

その投手は「Nobody's perfect. (完璧な人なんていないよ)」

と、その謝罪を受け入れます。

 

この時点でかなり感動的ですね。

 

でも、ここで話は終わりません。

 

この誤審をした審判は、翌日の主審をします。

精神的に限界を超えていることは想像できますが、

彼はプロフェッショナルとして、グランドに立ちます。

 

これはこれで”あっぱれ”とは思いますが、

観客は大ブーイングです。

 

そんな試合前、本来は監督が行う審判へのメンバー表の提出を

監督は、前日に完全試合を逃したピッチャーにやらせます。

 

そして、二人は観客の前で握手をして、ハグします。

 

観客はブーイングをやめ、大拍手です。

 

さて、このエピソードは、”誤りを認める”というところで紹介されていたものです。

このエピソードの場合、

過ちを公に認めた審判に対する選手たちの信頼は高くなったかもしれません。

 

でも、自分はそれ以外のものもあるように思いました。

 

観客のブーイングを拍手に変えたものは何でしょうか?

 

感動でしょうか。

感動は、この本のタイトル通り”人を動かす”んだと思います。

 

では、何がそんな感動を与えたのでしょうか?

二人のスポーツマンシップでしょうか。

 

自分にはわかりません。

ただ、はっきりしているのは、

自分には、この審判のような”自分の誤りを’認める勇気”もなければ、

この投手のような”器の大きさ”もありません。

 

ま、これは成長の余地があると前向きに考えたいと思います。

 

今日はこんなところで。

明日は、”器の大きさ”について書いてみたいと思います。

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。